ハイジャックの一報が入ったのは、ちょうど昼食時に差し掛かった時だった。一九九五年六月二一日、羽田発札幌行き全日空857便が山形上空でハイジャックされたとして、函館空港に降り立ったのだ。 三百六十五人の乗員・乗客を人質にし …
事件が起こると、現場の写真撮影に苦心する。警察により非常線が張られ、現場に近づけなくなり、中の様子をうかがいしれない。しかし、だからといって遠巻きに写真を撮影しても映像に迫力が生まれない。そこで、いかに現場に近づくかを考 …
まったく写真の話からそれるが、先日、他社の若手記者と話していたら、自分たちが入社した当時の言葉が通じないことがわかった。もちろん、隠語のような、その会社や組織でしか通じない言葉回しや単語もある。それを差し引いても、たかだ …
今でこそヘッジファンドという言葉が新聞紙面をにぎわせているが、そのヘッジファンドが巻き起こしたアジア通貨危機で痛い目にあったことがある。 ヘッジファンドとは、実態のつかめない投資グループが金融派生商品などに投資し利益を配 …
新聞社に勤めていると、いつなんどき呼び出されるか分からない。休みで旅行中であろうが、家でのんびりしていようがおかまいない。ましてや結婚式なんか関係ない。 というわけで、呼び出しはT新聞社とS新聞のカメラマン同士の結婚式に …
東欧革命、湾岸戦争と取材中にいつもあれば便利だと思えるものがあった。 それはプレスカードのだが、どういう訳か、朝日を含めて日本の新聞社にはない。あるといえば、英語の写真付き社員証明書。どこにもプレスと書かれていない。 「 …
デジタルカメラが普通に使用される以前、カメラマンは撮影したフィルムを自分で現像し、その中から幾つかコマを選んで、電送機にそのコマをセットして電話回線で写真をアナログで送らなければならなかった。 詳しい電送のシステムは分か …
北海道の勤務時代。北海道拓殖銀行が破綻し、商法上の特別背任罪で頭取ら3人が一九九九年月に逮捕三された。弥生三月といえども、北国の春はまだ遠い。逮捕された日は日中も氷点下。時折、激しく雪も降っていた。 張り込みの場合、通常 …
私は背が低い方だ。日本人の平均より下回っている。そのため私にとって脚立は、人が入り乱れる現場などで欠かせないアイテムとなる。 他のカメラマンに被写体を遮られる事無く見晴らしが利き、撮影しやすい。特に海外(主に欧米)では、 …
東欧革命で唯一、流血の惨事となったルーマニア。新聞社に勤めて、初めて社費で海外出張した現場でもある。 「国境物語その1」で前ぶりを書いたが、結局、革命の当日、日本の新聞社として最初に現地ルポを打電できた。 もう二度と入れ …